人と人をつなぐ「たすき」となり
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にのだん社会保険労務士事務所だより「たすき」令和7年2月号(No.63)
【①令和7年・初挑戦のご報告】
先月ご報告のとおり1月12日は娘の成人式が無事終了し、翌13日は和歌山市紀三井寺で行われた231段の石階段を駆けのぼる「福開き速駈詣り」に息子と初参加しました。とにかく残り最後の60段は私にとって「地獄の階段」という印象が強かったです。
ゴールした後、階段を上り下りしようとすると自然と足が震えてしまうくらい階段を見るのが怖くなりました。私のタイムは1分超と情けない記録だったのに対して、息子は36秒40、これは参加者200人越えの中で結構上位の記録でした。さらに優勝した京都の消防士さんは24秒でしたので本当に驚かされました。
私よりも年上で54歳の方(タイムが29秒の方)に「速い人は皆さんスピードスケートの腕振りのように大きく左右にクロスしてますね」と話しかけたところ、「早く駈け上るコツは腕を大きく振り上げることで遠心力が生まれる」と教えて頂きました。今回の挑戦のみならず、普段の仕事に対しても日々向上するためには、効率の良い方法を常に考えるとともに努力の積み重ね=自信が重要であると改めて思い知らされました。
体力の限界を感じたため、次回参加することはもうないと思います。しかし参加して嬉しかったのは、階段のサイドで応援してくれる人たちの歓声(がんばれ!あきらめるな!まだ追いつくことが出来る!)を聞きながら駈け上ることが出来たことであり、しんどい時に応援の声が聞こえたことは心の活力に繋がりました。記録が更新されるのは決して技術革新だけではなく、歓声が選手の間近で届くことも大きな力になっていると私は感じます。
和歌山県出身である若林選手が区間新記録を出したり、久保選手が女子800メートルの日本新記録を出した映像を見て多くの感動を与えられました。今年は東京で世界陸上が開催されますので、日本人選手の活躍に期待したいです。
【②今から30年前を思い出す】
平成7年1月17日、当時大学生だった私は大阪市東淀川区(阪急京都線上新庄駅)で一人暮らしをしていました。
近くのローソンでアルバイトをしており、前日の16日は13時から22時までの勤務でしたが、急遽夜勤スタッフが休みになり、そのまま勤務を延長することになりました。日付が17日になり、一緒に働いていたオーナーから「助かったわ。6時まで働いてくれれば、あとは一人で大丈夫」と言われたので、店頭で販売していた「おでん、中華まん、アメリカンドック、フランクフルト」と順番に用意し、最後「からあげくん」を揚げ終わろうとした瞬間、今まで経験したことのない地面から突き上げるような激しい揺れが続き、あまりの怖さで床に座り込み立てなくなりました。
その時、店の中で響いた「ゴゴゴゴー」という音は一生忘れることはありません。おでんの汁が大量にこぼれたことやオーナーがフライヤーの電源を消そうとして油でやけどをしたこと、カウンターに飾っていた商品が落ちて私の頭を直撃したこと、棚の商品も大量に落ちて24時間営業の店を片づけのためにとっさに閉鎖したこと、店を再開したあと水道ガスが止まった影響で近所の人がたくさん殺到し、水、お茶、パン、おにぎり、弁当、カップラーメンと順番に売れて、見る見るうちに売場が空っぽになりました。
「大阪でこれだけ揺れたのだから、間違いなく和歌山は・・・」と思ったのが実は兵庫県が大きな被害であったこと、アルバイトから帰ったあと住んでいた部屋はテレビが倒れて、小物が散乱していたこと、西宮のマンションに住んでいたオーナーの部屋が、地震の影響で住めるような状態ではないことがあとで分かりました。
震源地からは離れていましたが、阪神淡路大震災が発生した当時の記憶は今でも鮮明に憶えています。このような体験を無駄にすることなく、いつどこで発生してもおかしくない自然災害に備えるため、冷静に行動することが出来るよう後世に自身が経験したことを伝え続けることの重要さを今回30年の節目に改めて感じました。
また社会保険労務士として災害が発生したあと、事業所やそこで働く従業員さんのために最優先すべき手続きやアドバイスについて事前に想定することや勤務の機会を頂いている国民年金課の窓口で、被災を理由に申請が可能である国民年金保険料の免除申請を迅速に受付するなど、災害が発生した際に自身が対応することの出来る業務についても再認識する機会になりました。
~最後までお読み頂きありがとうございました~